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人物を描くということ(その1) | 日本画 | 坂根輝美
5月25日から個展「坂根輝美日本画展−はなむけ−」が大丸東京店で始まります。
それに向けて、美術雑誌からインタビューを受け、個展への意気込みや人物画に対する気持ちの変化、院展についてなどなどにお答えさせて頂きました。かなり率直に答えましたので、いまの考えを残すためにココにも書いておきたいと思います。
1)美人画からの変化とは?、また試みているイメージは?
作品自体が大きく変化しているかどうかは分かりませんが、気持ちの部分で変化はありました。
単純に美しい人を描いたという説明に終わらせないために、想いが体から溢れ出て行くイメージを意識して、境界線を曖昧にしたり、画面をあえて汚したり絵具の流動する偶然性を利用したり、形に囚われないように描くことを試みています。
2)なぜ変化に向かったのか、その理由は?
もともと人物画を描くにあたって、一方向からのアプローチよりも、様々な角度から表現したほうが面白いですし、より人物画を理解できると思っています。その中の一つの試みが「美人画」であり、「虫」の作品もわたしにとっては人物表現の一つです。
ここ数年「美人画」の露出が多いので、美人画家のイメージが付いてしまったと思います。わたしは美人画家ではなく人物画家だと自分に言い聞かせるつもりで変化を求めました。
その2へ続く
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